日本人と中国人

思い込みがないか,自分の文化を疑ったことはありますか?

中国人は怖い?

某TV局で話題の「ここがヘンだよ日本人」(1998年~2002年)。

日本人の友達と一緒に見ていると、中国人が他の外国人とあるテーマについて討論していた。彼女は何気なく「何であんなにけんか腰にならなきゃいけないの?」と非難めいたことを言った。中国人は怖いそうだ。私はすかさず「あれで普通なんだよ。」と教えてあげた。


しかし、正直言ってはじめは私も怖かった。初めて夫の実家に行ったとき、私は中国語が全然わからなかった。家族親戚はよく集まってご飯を食べ、団欒のときを過ごす。彼らはよくしゃべる。話題が途切れることがまず無い。しゃべってしゃべって、またしゃべる。あるときお義姉さんとお義父さんの話が白熱してきた。お義姉さんの声が大きくなり、手を振りかざして、つばを飛ばしながら怒鳴りだしたのだ。相手のお義父さんも負けじと声を荒げ、お義姉さんを指差し、顔つきも険しくなっきた・・・・・
―けんかだ!―
とっさに隣にいる夫にたずねる。「何けんかしてるの?」ところが夫の答えは「別に、けんかじゃないよ」とそっけないものだった。半信半疑でいると「はははは・・・」なんて笑いが湧き上がってきて「ほんとに、けんかじゃないんだ・・・」とほっとする。


こんなこともあった。夫と出かけて家に帰ってくるとお義母さんが、突然おっかない顔して私になんだかんだと言ってきた。うわー!私何かまずいことをしちゃったかな?それとも私たちの帰りが遅くて怒ってんのかな?とあれこれ考えた末、恐る恐る夫に「なんて言ってる?」と尋ねた。すると

「出歩いて疲れているようだから、少し横になって休みなさいだって。」

という答えだった。
―なんだ。そんなことか・・・・顔と言うことのギャップが激しすぎるよ・・・―
こういった態度は、私の感覚からいうとどうしてもけんかしているとか、怒っているとしか思えず、何度でもだまされてしまうのだ。


 確かに慣れないと中国人の話し方は怖いと感じるかもしれない。その喋り方がパワフルだからだ。まず声が大きい。そしてはっきりとものをいうせいか、語調が強い。また、愛想笑いをあまりしないし、不機嫌なときに出会ってしまうとその不機嫌な顔のまんまである。日本人なら、作り笑いしてでも優しく話してくれる。


 しかし(今では)私は中国人のこういうところがたまらなく好きである。大きな声は気持ちいいし、強い語調で話すと自信につながる。それにムリして笑顔を作らなくていいので非常に楽である。もちろん、日本人の気遣いや、優しく控えめなコミュニケーションは素晴らしい。外国人にも評判はいいようである。


でも私にはやっぱり中国式が ラクダ!